アメリカの大学にて

アメリカの大学にて

金髪のやんちゃな女の子、キャサリンは今日、期末テストを受けます。
アメリカの大学では全ての授業が進級に関わってくるので、みんな必死に勉強して来ます。普段は陽気な彼女も、今日はガチガチに緊張して教室に入って行きます。席についても、キョロキョロ、オドオドしていてまったく彼女らしくありません。
でも、問題用紙が配られると、何やらほっとした様子です。
勉強して来たことが見事に試験で問われたのでしょうか。
即座に、キャサリンはペンを握って走らせ……ませんでした。彼女は何よりもまず財布を取り出してコインを投げ始めました。残念ながらキャサリンは全く勉強していなかったのです。
今日の試験が記述式ではなく正誤選択式だったと分かったため、安心したのでした。
彼女がコインを投げて解答を書くたびに、教授は聞きました。『君は何をしているんだね?』キャサリンは答えました。
『こうして答えを考え出しているのですよ。』教授はあきれて肩をすくめて、こんな奴は知らんとでも言いたげでした。
彼女が試験問題を時終わると、教授は『終了時刻まであと五分あるぞ』と言いました。キャサリンは興奮して『マァ大変!』と言い、コインをできるだけ素早く、たくさん投げ始めました。